★魹ヶ埼灯台「日本の灯台50選」 – 岩手県宮古市

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2015年の秋、バイクで岩手県を旅行した。その道中で本州最東端の地「トドが埼」を訪れ、その場所とそこにあった灯台が何だか印象に残ったので、ここで紹介したい。

灯台の正式名称:魹ヶ埼灯台(とどがさきとうだい)
所在地:岩手県宮古市重茂 (39.5470N,142.0709E)
公共交通機関でのアクセス:1. JR山田線 宮古駅 バス75分、姉吉バス停下車 徒歩90分(約5.5km)
※路線バスの本数が少なく、公共交通機関でのアクセスはかなり難しい。
訪問日:2015年10月3日

本州最東端の地に所在し、北海道と関東方面を運航する船舶にとっては大きな目印になるため、三等大型フレネルレンズを搭載という、よく分からないがとにかく明るい灯台のようだだ。
道路が通っているのは約4km手前の姉吉キャンプ場付近までで、そこからのアプローチは徒歩のみとなる。車を駐車可能なスペースは数台程度しか無いが、満車の場合は、少し手前のキャンプ場駐車場も利用できるとのことだ。駐車場所からは約1時間の徒歩が必須だ。その道中には小川が流れていたり、倒木もあったりと深い山中の道なので、天気の良い日を選び、軽い登山装備で臨むのがベストだろう。

駐車場から歩くこと1時間。歩道の脇に立ち並んでいた樹木がなくなって、急に視界が開けた場所に出れば、灯台はもう目の前だ。秋の爽やかな青空の下、古い塀に囲まれた真っ白で高い灯台が出迎えてくれた。
高さが34mあるため、目の前で見るとかなり大きく感じる。100年以上前の明治時代、この本州最果ての地に大きな灯台が建設されたと思うと、当時の人々の相当な苦労が伺え、歴史のロマンを感じずにはいられない。
1945年に太平洋戦争で焼失したが、1950年にコンクリート造で再建されたものが現在の灯台である。辺りには「本州最東端」の碑もあり、ここまで来たという達成感は大きい。

こんな辺境の地なので、誰もいないだろうと勝手に思い込んでいたが、訪問日が土曜日ということもあってか、そこそこ人を見かけた。
私と同じく灯台付近(本州最東端の地)を目的とする人もいれば、トレッキングや釣りの人もいて、10人以上の人を見かけたので、意外と観光地なのかもしれません。
何だかんだで小一時間ほど滞在したのち、来た道をまた同じ時間かけて戻ります。

今回の訪問時は、あの東日本大震災からまだ4年後の事だったので、来る途中の道路も至る所で工事中だったりと、地震や津波の痕跡が生々しく残っている状態だった。それから更に何年もたち、今では三陸地方も大きく復興しているのだろう。近いうちにまた再訪したい。

【周辺観光スポット】
新山高原
元々は牧場だった場所に建設された、巨大な風車群が立ち並ぶ風力発電所。風車の他には草原と森が広がり、天気が良ければ北東北の山々から太平洋まで一望できる。ここに行くには車1台分しか無い道幅の悪路を通る必要があるが、何もなくて誰もいない高原の展望台に立てて、開放的な気分になれる場所だ。

浄土ヶ浜
トドが埼と同じ岩手県宮古市に所在し、岩手県内でも有名な場所だ。海岸に鋭い流紋岩が林立し、 季節によって独特の風景が見られる景勝地であり、夏場は海水浴場としても運営されている。