2025-四国林道の旅-その1(剣山スーパー林道)[テネレ700(TENERE700)]

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 大型オフロードバイク(ヤマハ テネレ700)に乗って、2025年4月30日(水)~5月4日(日)の4泊5日で四国ツーリングに行った旅行記です。
 旅のメインは林道走行。自宅がある神奈川県から高速道路を自走し、鳴門大橋から四国に入り、徳島→高知→愛媛→徳島と四国を一周するようなルートで走ります。林道の総走行距離は100kmを超える道のりで計画しました。

・2025年4月30日(水) – 1日目

走行ルート:明石海峡大橋・鳴門大橋経由で四国へ、徳島沖洲ICまで高速道路で自走
 →県道16号線→剣山スーパー林道→国道195号→那賀町(宿泊)
走行距離:825km(高速道路:595km、オフロード:68km)
出発時間:3時0分、到着時間:19時30分

初日は午前3時出発とハードな行程になってしまいました…
関東から四国にバイクで自走する場合、最低でも8~9時間は掛かりますので、初日は移動日に充てた方が賢明です。東海 or 関西圏からの出発であれば、初日から四国を回ることは十分可能と思います。

道中は2回の給油を挟み、お昼の12時頃には徳島県の剣山スーパー林道手前の道の駅に到着。
テネレ700のガソリンタンク容量は16L。燃費も良く高速道路であれば30km/L近く走るので、満タンで450km程度は走行できます。油種もレギュラーガソリンでOKですが、2025年4月末はガソリン価格が高騰しており、高速道路のガソリンスタンドは207円/Lでした…

道の駅でお昼ご飯を買って食べ、いよいよ林道へ。東側(上勝町側)から、剣山スーパー林道に入ります。
剣山スーパー林道を始めとした徳島県内の林道情報の確認には、Webサイト「とくしま林道ナビ」が分かりやすくてオススメです。※隣県の情報は載っていないので注意。

徳島市側から走行した場合、県道16号線を上勝町役場の少し手前で右折します。その先、案内看板に従って2kmほど走ったところが、剣山スーパー林道の起点になります。こどもの日が近かったので、川に沢山のこいのぼりが掲げてありました。

最初は1~1.5車線の舗装路が続き、途中には朽ち果てた家々が並ぶ廃村もありました。対向車はほぼ無いですが、舗装路でスピードが出しやすいので他の車や動物に注意して走ります。

起点から約12km進んだところで視界が開けた分岐点に着きました。この先はダートになります。積荷の点検とタイヤの空気圧を調整して、念願のオフロード走行に望みます。
オフロード走行が難しいバイクであれば、この分岐点を神山町側へ走ることで、舗装された林道で国道438号線へエスケープすることができます。

この区間、時々視界が開けて四国の山々を展望できます。この辺りは標高が高くまだ春が始まったばかりといった感じで、季節の花や所々で桜も見ることができます。
路面はフラットダートが中心ですが、所々に大きめの石が転がったガレ気味の場所があり、700ccでは少々緊張しながらの走行でした。

再び舗装路になったところで、国道193号線に出ました。最初のオフロード区間は約8km。ウォーミングアップには丁度良い距離です。
約1.5kmほど国道を走ったところで右折し、再び剣山スーパー林道のオフロード区間に突入します。

この時点で終点までの残り距離は62km。これからが本番です。
時々、きつめのカーブと崩落個所がありますが、フラットダートが中心で、先ほどの道よりは走りやすい道が続きます。この62kmの区間の難易度は低く、オフロード初心者向けです。

国道193号線からの分岐点より6kmほど進んだところで、キャンプ場「ファガスの森 高城」に到着しました。オフシーズンなのか本日は営業していない様子でしたが、天気の良い夏場なら最高のキャンプが出来そうなロケーションです。

キャンプ場から少し進むと、ビュースポット「徳島のヘソ」につきました。林道起点から約25kmの場所で、四国らしい山々の風景が一望できます。
時刻は15時を過ぎており、日没までに剣山スーパー林道を走破したいため、先を急ぎます。

特に看板などは見当たりませんでしたが、この辺りは剣山スーパー林道の最高地点(標高:1,550m)になります。
桜がちょうど満開でした。標高が高いため、徳島県ですが北海道の函館と同じくらいの時期が見頃なようです。

展望良好の尾根道を進み、広い駐車スペース?の通称「風の広場」に到着。林道起点から約29kmです。ここで麓の道の駅で買ったパンを食べつつ、しばし休憩します。

引き続き尾根道を進み、他の林道との分岐点である「川成峠」に到着。林道起点から約41km地点のため、約半分を走破したことになります。
ここから北にある国道438号線方面へ抜けることもできます。国道439号線も国道とは名ばかりのハードな道ですが、舗装路なのでオフロード走行に疲れてしまった場合はエスケープできます。剣山スーパー林道の一番景色の良い区間だけを走りたい場合は、国道193号線から川成峠までの区間を走ると良いでしょう。

川成峠を過ぎると山の稜線からは外れ、森の中に入って行きます。引き続きオフロード走行が続きますが、比較的緩やかな勾配で走りやすく、標高を少しずつ下げていきます。

道中にはヘリポートがありました。この辺りで事故などが発生した際はドクターヘリの離発着に使われるのかもしれません。長距離走行で疲労が溜まっていますので、気を引き締めて走ります。

森の中を淡々と20kmほど走ったところで、距離標を見つけたので小休止。距離標は40km/62kmとなっていますが、これは国道193号線との分離からの距離なので、剣山スーパー林道起点からは65km地点になります。
川成峠より西側の区間ではエスケープルートがほぼ無いため、一度走り始めたら約40kmのオフロード走行が必須になります。覚悟して走りましょう。

起点から約70km地点で、剣山スーパー林道では初のトンネルが現れました。距離は短いですが、トンネルの前後は舗装されています。

トンネルを抜けると、そこは桜並木でした。もう5月になると言う時期でしたが、桜が咲く時期は四国の市街地よりも約1か月遅いようです。

桜並木を過ぎると急カーブの連続で、一気に標高を下げていきます。他の林道との分岐点を数か所通過しましたが、看板があるので迷うことなく終点へ進めます。

そして、終点まで残すところ2kmの場所で舗装路になりました。高の瀬峡と言う渓谷沿いの道が続きます。最後の最後にはセンターラインが出現し、片側1車線の立派な道になったところで待望の終点です。

これにて全長87.7kmの剣山スーパー林道を無事に走破。終点にはいろいろな看板がありました。
このうち舗装路は僅か20km程度だったため、約8割がダートと言うことになります。日本屈指のロングダート、災害で通行止めになることも多いですが、今回の旅で全区間を走破。貴重な経験ができ満足です。

ちなみに、「スーパー林道」と名の付く林道は全国に23か所あります。一般車両や二輪車が通行できない道もあるようですが、群馬県の「御荷鉾スーパー林道」は一部ダートも残っているようですので、近いうちに走ってみたいと思います。

剣山スーパー林道終点の到着時刻は18時過ぎ。既に日没目前でしたが、近くに宿が無いためこれから約50kmを走行します。
近くに独特なコンビニがありました。TV番組でも紹介されたことがあると言う「未来コンビニ」です。ここで食料を調達したかったのですが、18時閉店。そもそも水曜日は定休日なので、残念ながら入れませんでした…

セブン-イレブンで買い出しして、那賀町の山中にある宿で1泊します。
長い1日が終わり、かなり疲れましたが、念願の長距離ダート走行ができて充実した1日でした。
明日の旅は走行距離こそ短いですが、オフロードを含めたルートで高知県へ向かいたいと思います。

次の記事「2025-四国林道の旅-その2(笹無池ヶ谷林道・竹屋敷林道)[テネレ700(TENERE700)]」へ続く…