2026年の夏の終わりに、翌年に一部廃線が決まっている「JR久留里線」に往復で乗車した。
久留里線は千葉県木更津市の「木更津駅」と君津市の「上総亀山駅」を走る路線で、東京近郊では珍しい全線非電化のため、主に1~2両編成のディーゼル気動車が走行しているローカル線である。木更津駅と上総亀山駅の直線距離は約22km。久留里線は東側へ回り込みながら南下していくため、全長は約32kmの路線となっている。
この久留里線のうち、久留里駅と上総亀山駅の区間が2027年3月末をもって廃線になる予定のため、廃線前に乗車してみた。


木更津駅までは東京方面から総武快速線で向かう。週末だったので「休日おでかけパス」を最寄り駅の自動券売機で購入した。この日は所用で東京周辺での途中下車もあったため、2,950円でフリーエリア内が乗り放題になるこれを買った方が割安であった。
旅行気分を味わうため、座席は普通列車グリーン車を利用した。

木更津駅での乗り換え待ち時間は約30分あったので、西口を少し散策。市役所の窓口が入ったビルに無料の自習室&ワークスペースがあったが、微妙な時間なので何もせず駅に戻った。
駅ナカのNewDaysで、お土産に久留里線の駅キーホルダーを購入。終点の上総亀山駅はやはり人気なのか、売り切れだったので隣の上総松丘駅を購入した。

駅のホームに戻ると、久留里線は10分以上前に入線していた。発車の5分前くらいになると乗客が増えたので、乗車する時間帯にもよるが、早めに乗車した方が良さそうだ。



15時53分発の上総亀山行きに乗車。新しめの車両で2両編成だったが、社内にトイレが無いので注意したい。全線乗りとおすと1時間ほどの乗車時間である。
乗車率は少なく、木更津駅出発時点でも全員が余裕で座席に座れる状況であった上に、最初の数駅の間で多くの乗客が下車していき、横田駅より先では残りの乗客は少数となった。

車内に久留里線沿線の観光スポット案内が掲示されているのも面白い。
2026年現在、久留里線内で駅員さんの居る駅は「木更津」、「横田」、「久留里」の3駅のみで、木更津は他路線との共通と考えると実質2駅であり、無人駅が中心である。


横田駅を過ぎると、車窓は田園地帯や森林が中心となり、ローカル線の雰囲気を醸し出すが、車両が新しいのであまりノスタルジックな気分にはならない。
近くを走る「小湊鉄道」であれば、駅や車両も古いものが多いため、そちらの方がより旅情に浸れるかもしれない。

途中駅での乗客の昇降も少ないまま、列車は久留里駅に到着。久留里止まりの列車も多いが、この列車は上総亀山行きのため、引き続き乗車する。
ここから先は廃線予定の区間になるため、私のような久留里線乗車目的の乗客が何人か乗ってくるかと思ったが、夕方の時間帯だからか、意外にも乗車は無かった様子である。



これまで、千葉県の海沿いを走る外房線には数回乗車したことがあるが、久留里線は、今回一部廃線になると分かってから初めて乗車した。車窓はごくありふれた日本の田舎の風景であるが、今まであったものが来年の春からは無くなってしまうと考えると、何だか寂しい気持ちになる。

平山駅

上総松丘駅
そして、久留里駅からは15分ほどで、終点の上総亀山駅に到着。
駅前は公衆トイレと少し離れたところに自動販売機があるのみで、お店っぽい建物はあるが今はやっていないようだ。

上総亀山駅
久留里線が建設された時には、上総亀山駅から直線距離で約10km先にある小湊鉄道・いすみ鉄道の上総中野駅付近まで延伸する計画であったが、結局実現せずに現在に至っている。








帰りも同じ車両で木更津駅方面に折り返し乗車する。上総亀山駅には約15分の滞在であった。少し歩くが、駅の近くには温泉や宿泊施設もあるので、時間があれば立ち寄っていく旅も良いだろう。



来年には廃線になってしまう区間を走る。帰りは久留里行きであったため、久留里駅で約10分の乗り換え待ちで木更津行きに乗り換える。


久留里の駅前は、上総亀山駅と同じく公衆トイレと自動販売機がある程度であったが、駅前のロータリーも整備されていて利用者はそれなりに居る様子だ。





久留里駅
帰りの列車は久留里駅17時44分発。週末の夕刻、辺りが徐々に暗くなっていき、雨上がりの空が橙色に染まっていく光景が美しかった。思いがけない景色に出会えるのも、鉄道旅の魅力である。
行きと同じく、木更津駅に近づくにつれて乗車率は増えていったが、全員が座席に座れる程度のまま、列車は木更津駅に到着した。

その後は、帰りも同じ路線で木更津駅から東京方面に向かい、帰路についた。
次回は小湊鉄道への乗車や、久留里駅沿線をバイクで訪れる計画だ。


≪終≫