2025年関東近郊オフロードツーリングの第2弾として、長野県中部(茅野市、伊那市、辰野町)の林道を走ってきました。
【今回の走行ルート】中央自動車道(諏訪南IC) → 国道20号 → 坂室林道 → 林道高瀬線 → 国道152号 → 県道19号 → 林道王城枝垂栗線 → 中央自動車道(塩尻IC→安曇野IC) → 道の駅数か所 + 温泉 → 中央自動車道
走行日:2025年6月8日(日)
出発時刻:6時0分、到着時刻:22時0分
自宅(神奈川県)からの往復走行距離:568km

中央道の渋滞回避のため、夕方に安曇野方面へ寄り道して深夜に帰るというハードな行程になっています。
早朝から中央自動車道でひとっ飛び。「諏訪南IC」で有料道路を降り、まずは1つ目の林道である「坂室林道」を走るため、林道の起点近くにある小さな湖「鏡湖」を目指す。


国道20号(坂室トンネル)の旧道から、別荘地の看板を目印に上がって行くと、別荘地の中に佇む小さな湖「鏡湖」に到着。まだ早朝であったが、湖では複数の釣り人が居た。
国道20号は市街地も近くて交通量が多いが、鏡湖方面への1.5車線の道に入ると一気に人気が無くなった。昭和の時代に建てられた別荘地があるため、ここまでの路面状況はアスファルト舗装で比較的良好だ。

<坂室林道>の地図 ※地理院地図から作成

「坂室林道」は手元のツーリングマップルによると全長4kmとなっているが、東側(別荘地側)の起点はよく分からなかった。ダート区間は実走して約2kmであったので、全長の半分ほどがダートと言うことになる。


湖からは別荘地の脇を走り、送電設備?の横の分岐が恐らく坂室林道の起点となる。
この日は日曜日だったが、大勢の地域の人々が清掃作業を行なっていて、通行が少し気まずかった… が、問題なく通過して未舗装路に入った。

カーブを曲がった先で唐突にダートが始まった。
ぬかるみが2か所あったが、ほぼフラットで走りやすい林道だ。約2kmのダートは、朝のウォーミングアップにはちょうど良い。




道幅は林道としては広めで、ランドクルーザークラスの四輪車でも通行できそうだ。
ダート区間では特に他者(車)や野生動物とも出会うことなく、順調に走り終えた。ゴルフ場の裏の道に出たところが坂室林道の終点となる。



ここから先は市道(舗装路)となる。狭路が続くが、この時期、近くの入笠山では高山植物が見頃を迎えていて、そこへ向かう車が多いのか、数台の車を見かけた。
次のダート林道である「林道高瀬線」へ向かうため、湖畔にキャンプ場がある小さな湖、千代田湖方面に走っていく。

<千代田湖周辺>の地図 ※地理院地図から作成
千代田湖を過ぎると、他の林道との分岐が2か所ある。アスファルト舗装の道を進んで行けば間違いないので、間違えることはなさそうだ。他の林道は入り口から荒めのダートっぽい様子。
この辺りで市境を通過し、茅野市から伊那市に入る。


坂室林道の終点から約4km走行したところで、広い分岐点にたどり着いた。ここを右折したところが「林道高瀬線」の起点である。千代田湖側からだと、この分岐を左折した場合は入笠山へ行く道となる。
入口付近で休憩していると、なんと、普通車(ヴィッツ)が林道高瀬線に入っていった。しかし、直ぐに引き返して来たので、入笠山へ行く道を間違えていた様だった。



林道高瀬線は約16kmのロングダートで、初めからダートなのが良い。入口の看板は朽ち果てて落下しているが、文字は確認できる。
この辺りの標高は1,500mを超える。南に行くにつれて標高が下がる道筋となっていて、終点付近は標高が900~1,000mまで下がるため、全長17kmで600mほど標高を下げることとなる。

<林道高瀬線>の地図 ※地理院地図から作成
後半は急坂が続くが、ほぼフラットなダートが続いてとても走りやすい林道なので、私のような素人ライダーにはピッタリだ。
よって、オフロードバイクの玄人には物足りないかもしれないが、脇道にハードそうな別の林道がたくさんあったので、そこへアプローチするための林道と考えれば、来る価値はありそうだ。




注意点として、入口から約2km地点に迷いそうな分岐点があった。今回走行した千代田湖方面からであれば道なりに進めば良いが、反対側(高遠町方向)から来た場合は左折が正解となる。案内板もなく、ここは分かりづらいかも知れない。



この林道は山の尾根付近を走るため、スマートフォンの電波は繋がったり圏外になったりを繰り返していた。林道高瀬線はGoogleマップ上でも存在していたので、事前にマップを読み込んでおけば現在地の把握に役立つ。
この辺りで停車していると、恐らく10台以上であろうマウンテンバイク軍団が勢い良く通過していったが、林道高瀬線内ではこの他に四輪車やバイクを見ることはなかった。



入口から約9km走ったところで、広い分岐点に到着。
千代田湖側から来た場合、引き続き林道高瀬線を走る場合は左側の道を進むのが正解だが、ここを斜め右に進めば国道152号線に抜けられる。脇に置いてあるラジカセが不気味だ…



引き続き林道高瀬線を走る。こんな山奥だが、不法投棄防止のためかフェンスが長く設置されていて、道幅が一時的に狭くなったが、しばらくすると道幅が広くなった。
この林道には展望が開ける区間はあまり無く、確認できたのは1か所のみ。タイミングが悪く、先ほどのマウンテンバイク軍団が休憩していて停まれなかったので展望ポイントはスルー、写真は無い。※地図(9)付近の場所



展望ポイントを通過すると、急なカーブが続く下り坂になったが、この区間においても、所々にぬかるみや小さなクレバスがあった程度で、路面はフラットダートが中心で走りやすい。
やがて、終点付近の分岐点にたどり着いた。千代田湖側から来ると左側がダートが続いているが、右の道は舗装されている。高遠町方面に抜けたい場合は右側の舗装路へ、国道152号線で分杭峠方面へ向かいたい場合は、左のダートを進むのが正解だ。

私はこの先の道の駅で昼食を食べたかったので、左のダートへ進んだ。
分岐点から約1km走ったところに水道施設のようなものがあり、そこでダートは唐突に終了。更に1kmほど走ると、ヤギ小屋の横から広い道に出て、林道はおしまい。

お昼前になったので、少し南に行ったところにある道の駅「南アルプスむら長谷」で昼食。素朴な造りで雰囲気の良い道の駅だが、バイク専用の駐輪場が無いのが残念。
カレーを注文してテラス席で食べた。普通を頼んだがそこそこ大盛りなのも良い。



道の駅の職員さん?に近くにある溝口露頭(中央構造線溝口露頭)へ行くことを勧められたので、ついでに立ち寄って見た。
中央構造線の断層が むき出しになっていて、目の前で見ることができる場所であった。あまり観光地化されておらず、地質や地層に興味のある人はオススメだ。



早朝から動き出したこともあり、時刻はまだ12時過ぎ。一般道を1時間程度走って次の林道へ向かう。
念のため麓の町のガソリンスタンドで給油して、住宅地の中を少し進むと、「林道王城枝垂栗線」の入り口に到着した。
<林道王城枝垂栗線>の地図 ※地理院地図から作成

少し進むと墓地があり、その先も暫くは舗装路が続く。
起点から約3.2キロ地点に分岐点があり、右折すると急坂のダートがある。ここを上がって行くと山の頂上へ行けるようだ。



分岐点から山の頂上までは約0.7km。急坂・急カーブだがガレてはいなかったので、大型バイクでも問題無く進めた。
山の少し手前で、「日本のゼロ地場ポイント」への入口があって気になったが、約1kmを徒歩で行く必要があるそうだ。時間が無いのと、熊さんにビビったので止めておいた。



あっという間のダート走行で「大城山」(標高1,027m)の頂上に到着。山頂は車両進入禁止のため、下の広場に停めることになる。道幅的にはランドクルーザークラスの四輪車でも通行可能だ。
山頂に着くと、辰野町の風景を一望できる絶景が広がっていた。JR飯田線の鉄道が走っている姿も見ることができる。自転車のスタンドがあったので、マウンテンバイクでここを目指す強者もいるのだろう。



ベンチがあり、林道走行時のちょっとした休憩にはちょうど良い場所であった。
山を下りて、引き続き林道王城枝垂栗線を北へ進む。やがて、コンクリート舗装とダート区間が混在するようになってきたが、ミニバン1台(ノア)とすれ違ったので、「日本のヘソ」までであれば普通の四輪車でも来れそうだ。




林道を走っていると、道間違いの不安や孤独感を感じることがあるが、「日本中心の標」までの案内看板が所々に立っているため、安心して走行ができる。分かりづらい分岐点も特に無かった。



起点から約7キロの地点に「陣馬ヶ原」という少し開けた場所があった。標高は約1,200mで、小さな植物が咲いていてのどかな場所だ。この辺りまで来ると舗装されている区間のほうが少なくなり、いつの間にかダートが中心となっていた。



日本のヘソに到着。この日は薄曇りだったが、ここからの景色も絶景だ。こういう場所に気軽に来れるのが、大型オフロードバイクの旅も醍醐味だ。
麓のコンビニでかった軽食を食べながら、少し食休み。ここから北の林道はこれまでと比較してハードらしいので、気合いを入れて進みます。

※続きは編集中…