2020年の秋、愛車のスーパーカブ110に跨り、2泊3日の旅に出た。
日程 : 2020年10月25日(日) ~ 27日(火)
このページでは、最終日(3日目)について書いていく。
前日は長野県諏訪市内で1泊した。今日の夜には自宅に帰るため、山梨方面へ走りつつ、色々と立ち寄っていきたい。
朝からスーパーカブのエンジンをぶん回し、長野の山道を駆け抜ける。県道424号→八ヶ岳エコーラインへ入り、御射鹿池(みしゃがいけ)を目指す。
最終日午前の走行ルート
午前9時過ぎに御射鹿池に到着。観光用の駐車場があったが、バイク置き場は無かったので駐車場の片隅にスーパーカブを停める。
昨日通った「ビーナスライン」の南側、茅野市奥蓼科エリアに所在するこの池は、風が無いなどの条件がそろえば、周辺の木々の緑が鏡のように湖面に映り、美しき風景を見ることができる。
この日は紅葉の時期で天候も良く、平日であったがそこそこの人が訪れており、私が帰る頃には駐車場待ちの渋滞が発生していた。
この池の前を通る県道191号は通称「湯みち街道」と言い、先に進むと数々の温泉がある。入っていきたい気持ちもあるが、高速道路を走れないスーパーカブ、家まではまだまだ遠い道のりなので、今回は先を急ぎたい。
御射鹿池周辺は人が多かったので、少し走った先に見つけた広場で、スーパーカブを停めてしばし休憩タイム。色づいた木々に田んぼと山々、まさに日本の秋の田舎といった光景を見ると何だか落ち着くものだ。
11:00 山梨県立 まきば公園を散歩
八ヶ岳山麓の富士見高原を快走して、山梨県に入る。アップダウンの激しい県道11号(通称:八ヶ岳高原ライン)を走り、「山梨県立 まきば公園」に立ち寄り。
ここでは、羊やポニーなどが広い草原で放牧されている。標高1,400m程の場所に位置しているため、冬は厳しい寒さになるのだろう。この時の気温は約10℃であった。毎年11月中旬~4月中旬まで公園は休園になるようだ。
この先はいったん進路を北に変え、再び長野県に入った。JR小海線と並行して北上し、清里駅と野辺山駅の間に所在する「JR鉄道最高地点」を目指す。
ここの標高は1,375mで、JRの線路の中で最も標高が高い場所となる。鉄道好きとしてはぜひ訪れてみたい場所だったのだ。
ちなみに、JR以外の「鉄道」で日本で最も標高の高い場所は、富山県の立山黒部貫光無軌条電車線 室堂(むろどう)駅で、標高は2,450m。そして、ロープウェイも含めると、JR最高地点と同じく長野県に所在する駒ケ岳ロープウェイの終点「千畳敷駅」の標高2,612mが第1位!…となるそう。
JR小海線の線路と踏切の脇には、「鉄道最高地点」の石碑が堂々と鎮座している。スーパーカブをコロコロと押して、石碑の前で記念撮影。駐車場とトイレ、自販機とベンチもあるので、ちょうど良い休憩場所にもなりそうだ。
良いタイミングで普通列車が通過したので、写真を1枚撮り鉄して、次の場所に向かった。
JR小海線 普通 小淵沢行
ゴルフ場横の道を抜けて、今度は「八ヶ岳スケッチライン」という山道に入り、平沢峠という場所に到着。ここには広々とした駐車場があり、晴れていれば、ここから八ヶ岳連峰が一望できる。
平沢峠の北側は岩石地帯になっていて、その一部が獅子の形に見えることから、古くから「しし岩」と呼ばれている。少し曇ってきたのが残念だが、この岩に登って、360°の絶景の下、コーヒーで一服するのは気持ちが良い。
獅子の形に見える?
ここまで色々と立ち寄ったが、時刻はまだ12時30分。暗くなるまでまだまだ時間があるので、幹線道路には出ずに、山梨の林道をのんびりと進んで行きたい。
最終日午後走行ルート
冬季や災害発生時は通行止めにあるが、山梨県北斗市→山梨市にかけて、山梨県北部の山の中を突っ切るような形で「クリスタルライン」と呼ばれる林道が通っている。
幹線道路ではどうしてもパワー不足を感じてしまうスーパーカブであるが、道幅は狭いが交通量の少ない林道を走るほうが、軽量・小型な車体を生かして快適に走れる。なので、私のスーパーカブの旅では林道を好んで走っている。
途中、みずかき湖という小さな湖を過ぎた先で、川沿いに紅葉が綺麗な場所があったので、スーパーカブを停めて記念撮影した。
その先は所々に景色の綺麗な開けた場所があるが、基本は何もない曲がりくねった山道を数十キロにわたって延々と走り続ける。クリスタルライン、この道は忍耐力が必要な道だ。
こうして山道を抜けて、麓に出た頃には時刻は16時、すっかり夕日が綺麗な時間になっていた。広い道幅の広域農道を走り、展望スポットの「牛奥みはらしの丘」で小休止。
真正面から照らす夕日は、まさにこの旅のハイライトにふさわしい風景だが、自宅はまだ遠い。周囲は少しづつ暗くなっていく中、引き続き安全運転で帰路を走り続ける。
山梨県上野原市 名も無き展望台から
最後の休憩場所は、談合坂SAの北側に所在する県道30号沿いの名も無き展望台。先ほどの「牛奥みはらしの丘」と同じく、個人的に好きな場所で、スーパーカブでも大型バイクでもよく訪れる場所だ。
眼下には中央自動車道の車の流れが、遠くには東京、横浜方面の夜景を見ることができる。
一般道路からも立ち寄ることができる談合坂SA下り線のフードコートで夕食を食べ、国道20号で山梨県を抜けて神奈川県に入り、次に大垂水峠を越えて東京都に入り、20時に無事に帰宅した。
距離計は12,797kmとなっている。出発時は12,013kmだったので、この旅での走行距離は784km。一日あたり平均で約260kmを走った計算だ。
【スーパーカブの旅 in 長野 まとめ】
日程:2020年10月25日(日) 9:00 ~ 27日(火) 20:00
走行距離:784km
ガソリン消費量:12.52L
燃費:62.6km/L
費用:11,036円
(ガソリン代:1,518円、宿泊費:5,592円、食事代:3,076円、その他:850円)
このブログを書いているのは、あれから年が明けた2021年1月。去年の11月に3代目のバイクとして「スズキ チョイノリ」を迎え入れ、現在はアフリカツイン1100、スーパーカブ110、チョイノリの合計1,240cc、6輪・3台体制となった。
春に向けてまた新たな旅ができるように、色々と整えていきたい。
≪終≫