【バイク×ソロキャンプ 北海道一周旅行】8日間・2,800kmの軌跡 – 1日目

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2019年9月15日~22日。広大な北海道の大地をテント泊を繰り返しながら、8日間で一周した旅の記録。

 ・2019年9月15日(日) – 1日目

 早朝5時。前日の正午に新潟を出発した新日本海フェリー「あざれあ」は激しい豪雨の中、小樽港に接岸した。
僕もバイクに乗って2年ぶりに北海道の大地に降り立つ訳だが、外は雨が強く降っているのもあってか、感動することも無く、慎重にバイクを運転して札幌方面に向かった。

北海道旅行は最悪に近い天候でのスタートとなったが、天気予報を見た限り、あと数時間でこの雨は止み、明日以降も傘マークは無い。あと少しだけの辛抱だろう。
国道337号から国道275号へ入り、札幌の市街地を通ること無く北へ走る。しばらく走ると、左側に大きな病院と小さな駅が見えた。「北海道医療大学駅」だ。札幌駅から新十津川駅までを結ぶJR札沼線の駅だが、この駅より先、新十津川駅までの区間はこの旅の翌年、2020年5月に廃線になることが決まっている。ちょうどいいタイミングで普通列車が通過するようなので、石狩金沢駅付近で通りがかりに撮り鉄する。

3両編成の列車には数名の乗客の姿が見えた。もうすぐ役目を終えるであろう古い線路を渡って、再び雨天走行を続ける。
当別ふくろう湖の湖畔を通過して、深い森の中を延々と単独で走る。日曜日の早朝なので車の交通量も皆無だ。フェリーから降りて早速100km以上の距離を走り、石狩市の国道231号に入ると、視界の左側には日本海が広がる。天気予報通りに雨も止んだ。

海に落ちる断崖絶壁にある雄冬岬(おふゆみさき)の展望台で最初の休憩。さっきまでの豪雨が嘘のような青空が広がり、9月の爽やかな朝日と風が心地良い。麓の国道沿いには「雄冬キャンプ場」という小さなキャンプ場を発見。国道の真ん前でパーキングみたいな感じだが、中々面白そうなキャンプ場で、次回の北海道旅行の宿泊地に検討したいと思った。

早朝から行動したせいか、腹が減るものだ。そんな時にちょうど道の駅を発見。ほぼ貸切状態の食事処で「帆立丼」を注文。アツアツの卵と帆立が堪らない。

アスファルトの快走路に飽きて、砂利道に突入したりしながら、のんびり北に進んでいく。ほとんど雲の無い快晴で、後ろにくくり付けた雨具はもうすっかり乾いている。

天塩町より北は道道104号「通称:萌える天北オロロンルート」に入り、広大なサロベツ原野の中を駆け抜ける。
北海道旅行者の間では有名?な絶景スポット「オトンルイ風力発電所」へ立ち寄り。脇道に入ったりして風車の迫力を感じた。しかし、荷物満載の大型バイクだと狭い道での切り替えしに一苦労…

サロベツ原野のど真ん中にある「幌延ビジターセンター展望台」に登る。見た目も足元もスカスカの展望台で、ビビりながら階段を上がるが、てっぺんからの景色は原野、海、島、牧場、山…、広大だが変化に富んだ北海道の大地を視界に収める絶景だ。

進路を一時的に東へ変え、「豊富町ふれあいセンター」というローカル感満載の温泉施設で風呂に浸かる。ここ豊富(とよとみ)温泉は天然ガスとともに湧き出た温泉ということで、脱衣室から内湯の扉を開けた瞬間に石油の匂いが全身に伝わった。僕は強酸性で体がピリピリする秋田の玉川温泉、後生掛温泉などに行ったことがあるが、それとはまた違った刺激を感じる温泉であった。

豊富温泉から稚内までは道道121号で牧草地の中を走る。バイクを停めてエンジンを切ると、そよ風とモォーと言う牛の声だけが聞こえて来る場所だ。稚内へ向かうルートは国道40号がメインなので、この道は空いていて走りやすい。

初日から400km以上を走破し、16時過ぎにバイクステーション稚内キャンプ場に到着。僕は2014年の旅でここを一度利用しているので、5年ぶりの訪問だ。
バイク屋が運営しているキャンプ場で、車での利用者はいないので空いていて、単独で落ち着いてキャンプするには良い場所だ。稚内空港がすぐ側にあるので、目の前で飛行機の離着陸が見れるのも良い。

テントを設営したが、日没まではまだ時間がある。明日の天気予報は曇りのようなので、一足早く宗谷岬に行って、最北端の地で夕日を拝むことにした。荷物を全て下ろして身軽になったバイクで出発だ。

キャンプ場からは30分かからずに宗谷岬に到着。今回の旅では北海道(離島を除く)の最東端、最西端、最南端、最北端を全て制覇する予定なので、まずは最北端を攻略。
夕刻の透き通った空は綺麗で、この時間に来たのは大正解だった。丘の上に上がり、缶コーヒー片手にゆっくりと沈んでいく夕日を見るのは、ちょっとした贅沢にも思える。

かわいい鹿さん達を見送った所で、これから一気に暗くなって来るので、僕もキャンプ場に帰ることにする。
この少し薄暗い、日没後の昼でも夜でも無い時間が僕は好きだ。バイクを停めて、この時間ならではの風景を写真に収めた。

この時間の海は波が全く無く、どこか遠い外国の広大な湖を見ているようだった。いつまでも見ていたいと思える絶景だったが、10分後には真っ暗闇になってしまったので、セ〇コーマートで買い出ししてキャンプ場に戻った。

早速、夕食の準備に取り掛かる。とは言っても、今回のキャンプではあまり調理器具を持って来て無いので、お湯を沸かすだけで食えるような物しか作らない。それでも、月明かりに照らされながら外で食べる夕食は良いものだ。

21時になったので、今日は就寝。不思議なもので、旅に出る時だけは早寝早起きになれる。バイクで長距離を走っているというのもあるだろうが…

【1日目軌跡】
出発地:小樽港 (5:15出発)
経由地:石狩金沢駅、豊富温泉、宗谷岬
到着地:稚内市声問4 バイクステーション稚内キャンプ場 (16:05到着)
天候:雨のち晴れ、最低18℃/最高23℃
走行距離:438km

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