【バイク×ソロキャンプ 北海道一周旅行】8日間・2,800kmの軌跡 – 2~3日目

2019年9月15日~22日。広大な北海道の大地をテント泊を繰り返しながら、8日間で一周した旅の記録。

・2019年9月16日(日) – 2日目

最北の地、稚内でのテント泊で迎えた朝。テントで寝るのは久しぶりだったのもあり、夜中に何回か目を覚ましたが、睡眠時間は約9時間で目覚めは良かった。
朝飯に湯を沸かして味噌汁で済まし、早速撤収の準備を行う。今日は曇天の一日のようだが、雨は降らなそう。昨日も行ったが、とりあえず宗谷岬を目指して走り出す。

昨日と同じく、国道273号で北に走るが、今日は宗谷岬の数キロ手前で右折して通称「最北の白い道」と呼ばれる白い砂利道を走る。丘の上から走って来た方向を見ると、海へ向かって一直線に落ちていく白い砂利道が美しい。
この辺りには「宗谷丘陵(そうやきゅうりょう)」という広大な丘陵地帯が広がっている。バイクのタイヤは白い砂で真っ白になりながらも、道は間も無く舗装路に変わり、快調に宗谷岬に向かう。晴れていればもっときれいで絵になるような風景が広がるのだろうが、今日みたいな曇り空でもまずまずの絶景だ。

広大な丘もバイクで走るとあっという間で、再び宗谷岬に到着。昨日は見えた曽屋海峡の向こうにあるサハリンの地も、今日は曇っていて全く見えなかった。丘の上にポツンと食堂があって、ちょうど10時に開店したので、早めの昼飯を食うことに決めた。

旅人たちの写真がいっぱい貼ってある「宗谷岬 間宮堂」でラーメンを食す。9月の北海道は涼しいから、暖かいものが食べたくなる。

宗谷岬を攻略したので、次の目的地は知床を経由して最東端の地「納沙布岬」を目指したい。しかし、天気予報を見ると雨雲が北上して来ていて、宗谷岬から約180km先の紋別まで行くと、雨に降られそうだ。そこで、だいぶ手前ではあるが、浜頓別町のクッチャロ湖畔に良さげなキャンプ場を見つけたので、そこを今日のキャンプ地とすることに決めて走った。

宗谷岬から南へ約20kmの区間は、交通量も人家も皆無な道道889号→1077号を走り、オホーツク海に出るとひたすら国道238号を南下した。
気温20℃で寒さは感じないが、海沿いに出た途端に風が強くなったので、「猿払パーキングシェルター」にバイクを停めてトイレ休憩。パーキングシェルターは、冬期間の地吹雪時でも安心して車を停めて休憩出来るように、トンネル型の建造物で覆われている休憩施設で、北海道内に数か所存在するようだ。

猿払村に入ると、国道238号を外れて、通称:エサヌカ線と呼ばれる道を走る。何もない原野の中を一直線に貫く、いかにも北海道らしい道だ。車もほとんど走っていないので、堂々と道のど真ん中から記念撮影する。

エサヌカ線から名も無き道抜けて道道710号に入り、湖沼地帯を通過して、「クローバーの丘」というクッチャロ湖が一望できる場所を目指す。観光地化されていないマイナーな場所ゆえに、迷走して悪路に突入したりもしたが、スマホナビのおかげで無事に到着。
曇り空だが、クッチャロ湖からその奥のオホーツク海、反対側には広大な牧草地が広がる絶景が広がる静かな場所だ。こういう場所で風景を独り占めできるのは、ソロツーリングの醍醐味かも知れない。

丘を下り、クッチャロ湖畔にある「はまとんべつ温泉ウイング」で真っ昼間からぬるぬる泉質の風呂に浸る。この温泉からバイクで1分の目と鼻の先に、今日の宿泊地であるキャンプ場があるから、湯冷めせずに済むのだ。
ゆっくり風呂に入ってもまだ午後2時だったが、天気の問題もあるので、今日の移動はここまでにして、明日は早朝から大移動することに決めた。

「クッチャロ湖畔キャンプ場」でチェックイン。利用料は200円で、フリーサイトなので好きな場所にテントを張ることができる。既に多くのキャンパー達がテントを張っていたが、奥の道路脇が空いていたので、そこにテントを設営した。多くの車・バイクが来ていたが、ここのキャンプ場は僕と同じくソロツーリングの人が多い印象であった。
今日は時間があるので、買い出しに出るが、その前に突貫でバイクにUSB電源を取り付ける。出発前から分かっていたのだが、元々付けていたソケットの調子が悪く、まともに電子機器の充電出来ないからだ。毎日テント泊のため、走行中に充電するしかないから、USB電源は必須である。この旅の間だけ使えれば良いので、簡単なバッテリー直繋ぎで取り付けた。

配線をまとめるのに思いのほか苦戦したが、何とか取り付け完了。これで充電問題はたぶん解決だろう…
すぐ近くのホームセンターで買い出しをして、クッチャロ湖と夕日を見ながら夕食の準備に取り掛かる。ちょうど雲が薄くなり、赤く染まる湖面が美しい。

夕食は相変わらずレトルト感満載だが、お湯を沸かすだけでできるパックご飯、袋麺、缶詰めにおしるこだ。これでも自然の中で食べると何故か美味しく感じるのである。
今日は僅か100kmちょいの移動で終わり、ゆるい一日であったが、明日は今日の分を取り返すべく、日の出と共に出発だ。

【2日目軌跡】
出発地:稚内市声問4 バイクステーション稚内キャンプ場 (9:05出発)
経由地:宗谷岬
到着地:浜頓別町クッチャロ湖畔 クッチャロ湖畔キャンプ場 (14:00到着)
天候:曇、最低17℃/最高20℃
走行距離:119km
費用:3,002円(宿泊費200、ガソリン代1,318、食費1,163、その他物品321)

・2019年9月17日(火) – 3日目

 未明に雨が降り、僕の古いテントは天井から雨漏りが始まった。ぽたぽたと垂れる雫の量は多くはないものの、顔の辺りに垂れて来て眠りを妨げる。幸いにも風は吹いていなかったので、防水カバーとタオルをテントの上に乗せて、何とかこの夜を凌いだ。

緯度が高いうえ、日本の東側に位置する北海道の朝は早い。6~7月だと3時台に日の出を迎える場所もあるが、この時期(9月中旬)だと5時過ぎが日の出時刻だ。まだ眠りの中にある薄暗いキャンプ場で、僕はひっそりと撤収作業を進めた。全ての荷物を積んだことを確認して、バイクをコロコロと押して歩き始める。
バイクの排気音はうるさい。僕のバイクは大きなカスタムをしていないのだが、それでもエンジンを掛けた途端に爆音が轟くので、早朝にエンジンを始動するのは気が引ける。誰もいなくなった場所でこっそりとエンジンを始動し、誰にも気づかれること無く、キャンプ場を後にした。

雨上がりで路面は濡れているが、朝から清々しい青空で、走る気力を高めてくれる。早朝なのでいつもよりもスピードアップして、今日も快調に北の大地を駆け抜ける。

国道238号の脇に密かにたたずむ「北緯45度」のモニュメントを通過する。途中、幾つかの岬に立ち寄りながらも、昨日の分を取り戻すかのように移動して、一気にサロマ湖畔までの約200kmを走った。
雄武(おうむ)町にある日の出岬展望台はデザインに凝った作りになっているが、トイレから外が丸見えである。手前には「日の出岬キャンプ場」という良さげなロケーションのキャンプ場も併設されていたので、次回の旅のキャンプ地に検討したい。

ずーっと国道を走るのも飽きてくるので、サロマ湖東側の浜佐呂間地区で右折して、アップダウンの大きな農道を走った。この農道には歩行者・自転車などの通行は皆無なのに、同じ標識が何故かいっぱいある不思議な道である。

内陸側には通り抜けられる道が無いので、海沿いの国道239号線に出て、能取湖畔を快走。「サンゴ草」という円湿地で生息する天然記念物にも登録されている植物が、ちょうどこの時期にこの辺りで見頃を迎えているので、「卯原内サンゴ草群落地」に立ち寄った。
湖面を真っ赤に染めるサンゴ草と青空の風景がとても美しく、中々見ることのできない貴重な光景だろう。ちなみに、サンゴ草は海のサンゴに似ている事からそう呼ばれているだけで、海のサンゴとは全く関係ないそうだ。

目の中が赤くなりそうなくらいにサンゴ草を眺めたところで、次の絶景に向かって出発だが、早朝から行動しているため、早くも腹が減ってきた。網走市街地の入り口にある土産物店「オホーツクバザール」のレストランがこの時間から営業しているようなので、早めの昼食を取ることにした。

食後はお土産コーナーで今日明日のキャンプ飯も買ったので、これで飯の心配はしばらく大丈夫そうだ。国道39号を南へ走り、屈斜路湖を目指す。
これだけ行動してもまだ時刻は正午前、天気の良い日に惜しみなく景色を楽しむのはまさに「早起きは三文の得」と言えるだろう。国道沿いに「メルヘンの丘」というちょっとした撮影スポットを発見し、バイクを停めた。

作物はもう収穫されていて、何もない農場が遠くまで広がっている。車で冬に来れば。また違った風景が見れるのだろう。
女満別の丘をバイクで駆け上がり、グーグルマップで見つけた「朝日ヶ丘公園」の展望台へ。特に目立った物は無いけれど、地平線の彼方まで見える風景は何だが見ていて癒されるものだ。

美幌峠を目指すため、名も無き砂利道を走ったりして国道243号(通称:パイロット国道)に入る。峠までは緩やかな上り坂が延々と続いていて、大型バイクで走るのは楽しいが、軽自動車や原付クラスのバイクだと失速してしまいそうだ。

朝日ヶ丘公園からほぼノンストップで美幌峠に到着。約40kmの道のりを40分で移動できるのは交通量と信号の少ない北海道ならではかも知れない。
美幌峠からはどこまでも青い屈斜路湖の美しい湖畔を眺める。これから、あの湖畔に向かって下り、温泉に入るのだ。

屈斜路湖畔には幾つもの温泉が湧き出ているが、その中でも開放感の高い「池の湯温泉 露天風呂」を訪れた。
誰もいないので物置みたいな脱衣所に服を置き、早速ひとっ風呂。ロケーションは抜群で泉温もちょうど良い感しだが、温泉の中に藻?のような物体が無数に浮いている。あまり清潔では無いかも知れない。15分位入っていると、外国人の家族がレンタルキャンピングカーでやって来た。少年が◇×%#〇★×…と、英語では無い何らかの言語ではしゃいでいて、良く分からないが楽しそうだ。彼らに温泉を明け渡し、この場を後にした。

湖畔の森でその役目を終えて朽ち果てたバスを横目に、今度は知床半島を目指して国道391号を走行する。峠を越えるとJR釧網本線と並行して、知床の玄関口である斜里町に入った。

雲隠れする斜里岳を見ながら、運が来ると言われるパワースポット「来運公園」にある名水を飲み、今日のキャンプに使う水も汲んだ。
この辺りの道は北海道らしく、なだらかな丘の中を一直線に貫く道ばっかりだ。少しづつ知床に近づきながら、名も無き自分だけの絶景スポットを探して、少し走ってはバイクを停めて写真撮影を繰り返した。

何だかんだで時刻はもう16時前。夕方になってしまったが、最後に知床半島の付け根にある通称「天に続く道」にある展望台を訪れた。長らく周囲に誰もいない状態だったが、ここはそこそこ有名?なスポットらしく、狭い駐車場に観光バスも停まっている。

この一度下った後、また上って地平線に消えていく。これが、まるで天に続いて行くように見えることから、「天に続く道」と呼ばれるようになったそう。この道に夕日が重なればもっと美しい風景に出会えたかも知れないが、今回は少し時間が早かったようだ。

今日のハイライトは夕日をバックに国道334号を東へ走り、世界自然遺産にも認定されている知床半島の中へ入っていく。
こうしてキャンプ地である「国設知床野営場」に到着したのは、日没の少し前の17時10分であった。知床のウトロ側にある唯一のキャンプ場だけあって、多くのキャンパー達で賑わっているが、設営スペースは十分に確保できそうだ。

暗くなる前にさっさとテントを設営し、キャンプ場のすぐそばにある「夕陽台展望台」へ向かうが、人が多かったので、日が沈んでからひっそりと訪れた。

日没と共に気温は一気に下がり、15℃を切っている。レトルト食品と昼間に網走で買ったトウモロコシ、スープを来運公園の名水で沸かし、今日の夕食とした。
屈斜路湖で入った温泉がちょっと汚かったので、キャンプ場から徒歩3分位の温泉「ウトロ温泉 夕陽台の湯」へ向かった。受付終了時刻のちょっと前だったこともあり、貸切状態で本日2回目のひとっ風呂。

こうして約12時間走りまくり、充実した一日が終わった。明日はまた曇り予報が出ているので、午前中に知床観光を済ませて、雨が降る前に根室方面に向かいたい。

【3日目軌跡】
出発地:浜頓別町クッチャロ湖畔 クッチャロ湖畔キャンプ場 (5:05出発)
経由地:網走、屈斜路湖
到着地:斜里町ウトロ香川 国設知床野営場 (17:10到着)
天候:曇、最低14℃/最高21℃
走行距離:443km
出費:4,822円(宿泊400、ガソリン代1,162、食費2,740、温泉500)

<<【バイク×ソロキャンプ 北海道一周旅行】8日間・2,800kmの軌跡 – 4~5日目>>に続く…