【バイク日本一周旅】西日本編(1~3日目:遠く九州を目指して)

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  • 2013年3月11日(月) – 旅行1日目

旅への高揚感からあまり眠れなかった夜が明けました。
早春で寒かったけど良く晴れた朝が、この旅の出発を歓迎しているかも◎ なんて思いながら、昨晩まとめた荷物をバイクへ持ち運ぶ。

この日は東日本大震災からちょうど2年後で、朝から多くのテレビ番組が特集を放送している。私は朝から荷造りを進めたものの、何せ初めての長旅。大荷物に苦戦して、全ての荷物をバイクに積み込んだ頃には既に午前10時に…

バイクの距離計は23,726kmからスタート

午前10時、大阪府南部の自宅を出発して、少年(18)は遂に壮大な旅へと繰り出しました。
荷物満載のバイクは混雑する平日日中の大阪市内を抜けて兵庫県に入り、とりあえず日本海を目指して鳥取方面に向かうが、走る道は決めていない。六甲山付近の狭い道では大渋滞をくらいながらも、ただ地図を見て少しずつ先に進む。

昼過ぎには六甲山を越えて、山道をひたすら北に向かった。知らないワインディングロードを走るのはそれだけで楽しい。出発が遅かったので、日本海側に抜ける頃にはもう日没が迫っていたが、初日の夜を明かすため、地図に書いてあった鳥取砂丘近くのキャンプ場に向かった。時刻は午後6時でギリギリのようだったが、受付のおっちゃんが対応してくれて、何とか宿泊地の確保に成功した。

鳥取砂丘に沈む夕日

鳥取砂丘に沈む夕日

初めてのキャンプは鳥取市、鳥取砂丘近くの「柳茶屋キャンプ場」にて 無料なのがありがたい◎

テントの設営に苦戦して、何とかテントが組みあがる頃には真っ暗になっていた。ここで夕食が無いことに気づく。コンビニがどこで買ったか忘れたが、うどんとパンを買って、薄暗いテントの中で一人、夕食を食べた。3月の鳥取、夜は0℃近くまで冷え込む。誰もいないキャンプ場で震えながら寝袋にくるまって眠りにつき、こうして何とか無事に初日を終えた。

  • 2013年3月12日(火)-旅行2日目

朝は日の出とともに目覚める。空は昨日と同じ快晴だったものの、それと同時に寒さが身にしみる。通販で買った安い寝袋では、防寒性能が足りないみたいでした。

昨日は荷物の積み込みが悪く、バイクは不安定で乗り心地が悪かったこともあって、朝は荷物を積み直すことに。またまた大量の荷物整理に追われて、出発は午前10時過ぎになってしまった。

国道9号線をひたすら西へ向かう。朝の寒さが嘘のように気温は上がり、温度計は18℃を指している。天気は快晴、爽やかな潮風を感じながら走るのは気持ちが良いものです。

<国道9号線沿いから穏やかな日本海を見る>

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信号の少ない道は移動時間も早くて、気がつけば100km以上の距離を走行していました。
国道を外れて、大山の高原地帯に向かってみるが、途中で道路は雪の固まりに覆われて冬季閉鎖。行先を松江方面に戻す。

<鳥取の名峰「大山」残雪が美しい>

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大山から下ったあたりでバイクのウインカーが故障した様子。ポータブルナビでバイク屋を検索し、島根県に入り松江市内のバイク屋を尋ねた。すぐにバイクを見てくれて、接触不良だけで問題なく復活したものの、今後のためにもバイクの知識を身につけて、多少は自分で整備できるスキルも必要だと感じたトラブルでした。

時刻は夕刻になったが、宍道湖を横目にさらに西へバイクを走らせた。昨日の反省を生かして、出雲市内のスーパーで食事の買い足しを済ませ、地図で見つけたキャンプ場へ向かうべく山側に進路を変えた。

宍道湖

交通量の少ない山道を走り、目的のキャンプ場に到着。しかし、全く人の気配がない。施設も閉まっている… 何も書いていないが、本日は営業していないようだった。
再び地図を見る。しかし近くにキャンプ場は無い… ノープランの旅は早くも行き詰ったが、とりあえず更に西に向かうことにする。

カヌーの里おおち ※オフシーズンのため休館中

既に辺りは薄暗くなっていく中、今は無きJR三江線と平行して走る。途中の小さな駅で誰も乗っていない列車を追い越した。完全に夜を迎えたところで再び国道9号線に出て、小さなパーキングにバイクを停めて計画を練り直す。隣の浜田市にキャンプ場のある大きめの公園を見つけた。そこに向かったものの、真っ暗だったこともあってキャンプ場らしき場所は見つけられなかったが、広い駐車場があった。

その場所にテントを設営した。2泊目にして早くも野宿である。この日は夜になっても気温が全く下がらない不思議な夜だった。温度計は昼間と同じ18℃を指している。暖かいので寝袋をマット代わりにして、午後9時には眠りに入っていた。

誰もいない駐車場で、一人

  • 2013年3月13日(水)-旅行3日目

強烈な風で目を覚ましたが、時刻は未だ午前2時半だった。

再び寝ようにも眠れなかった。しばらくして、一人身を潜めるテントに青い光がモーター音とともに近づいて来た。隙間から覗いてみると巡回パトロールカーのプリウスだった。その車はテントの前で速度を落とした。少年の私はテントの中で固まりながらビビっていた。何か言われるかも知れないと…

しばらくすると、車は去っていった。大阪ナンバーの汚いバイクが横にあったので、旅人で不審者ではないと判断してくれたのだろうか… 眠気はすっかり覚めてしまったので、しばらく時間を置いてから、真っ暗闇の中で撤収を始めた。風が物凄く、テントが吹き飛ばされそうになりながら、くしゃくしゃのままテントを収納した。

午前4時、近くのコンビニで飲み物を買って出発する。今日も国道9号線を西に向かう。強風はさらに強くなり、夜が明ける頃には雨も降り出した。カッパを着用し、益田→萩と島根の小さな街を通過して、秋吉台のカルスト台地へ向かった。

<悪天候でも、カルスト台地は雄大な景色☆>

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秋吉台を抜けて、ここからは進路を西から南へ変えて下関方面へ向かう。下関市内に入ると雨も強まって大嵐になった。完全に屋内でないとバイクを止めるのも厳しい状況で、昼食を諦め、関門トンネルに入って本州を後にした。天候は最悪だったが、自分のバイクで九州に上陸したという達成感を味わいながら…

こうして無事に九州上陸を果たすも、暴風雨で観光や写真撮影をする余裕はなかった。交通量が多くて走りにくい国道3号線をとりあえず福岡方面に走る。休憩したいが、コンビニなどはバイクを止めているうちにずぶ濡れになるので使えない。かなり疲労が溜まってきたところに家電量販店が見えた。そこは1階部分が駐輪場になっていて、完全に雨風を凌ぐことができて助かった。雨天の時は苦行でしかない、バイクの宿命である。

昼飯の代わりに、家電量販店で売っていたお菓子とジュースを買って休憩する。相変わらず酷い雨で、今日のキャンプは諦めて福岡市内で宿泊したかったが、貧乏少年にはビジネスホテルの5,000円程度の宿泊料金ですら高額で払えるものではなかった。そこで、スマホを使って福岡市内のスーパー銭湯を調べてみる。スマホといっても当時の私が持っていたのは3G回線で、使える通信容量も限られていて、インターネットから十分な情報を得ることはできなかったが、何とか午前3時まで営業しているスーパー銭湯を見つけることに成功した。濡れたカッパを再び着用してバイクに跨り、そこに向かって夜を過ごすことに…

夕方、福岡市内に入る頃には雨は小雨になっていた。天気予報を見ても、今後は嵐が収まって明日には天候が回復しそうだったのでありがたい。

スーパー銭湯で冷えた体を温め、休憩室で横になった。大都会福岡の中心部にあるからか混雑していてうるさく、とても快適な環境ではなかったが、大嵐から逃れて安心できたのか、少年は数分で眠りについた…zzz

《西日本編:4~7日目に続く…