2022年秋・鹿児島県 屋久島旅行(その3・縄文杉アタック)

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バイクで行く屋久島旅行の最終章です。
屋久島滞在2日目は、屋久島と言えば縄文杉。と言っても過言ではないくらいに有名な縄文杉を目指します。

【 屋久島2日目 】

屋久島宮之浦地区のキャンプ場を午前4時半に出発。真っ暗闇の中、登山コースの起点である「荒川登山口」行きのバスが出ている「屋久杉記念館」までバイクを走らせ、午前5時に「屋久杉記念館」の駐車場に到着。バイクを停めてバスに乗り換えます。
毎年3月~11月の間はマイカー規制がされており、「荒川登山口」へ直接車・バイクで乗り入れることが出来ないため、「まつばんだ交通」のバスに乗って登山口を目指します。ちなみにこのバス、乗用車を超えるほどのかなりのスピードで右へ左へ山道を攻めて走るので、乗り物酔いしやすい方は要注意です。

早朝5時35分、荒川登山口のバス停に到着しました。
山道を爆走したバスでしたが、荒川登山口にはほぼ定刻通りの到着でした。ここから、長い長い縄文杉への旅が始まります…

位置関係の地図はこんな感じです。
比較的傾斜も少なくて歩きやすいトロッコ道が7~8割を占めていますが、荒川登山口から縄文杉までの距離はとっても長く、片道約11km、往復で約22km。平均的な往復時間は約10時間を要します。気軽に行ける距離ではありませんね…
私はこの前年に富士山に登りましたが、歩行距離は富士山よりも縄文杉の方が長く、体力と忍耐力が求められます。

最初はトロッコ道の上を延々と歩いていきます。橋あり素掘りのトンネルありで「インディージョーンズ」のテーマ曲が頭の中を流れます。
15分位歩いたところで日の出を迎え、辺りが完全に明るくなりました。しかし、線路は続くよどこまでも….
ここからは写真多めです。

明るくなって改めて景色を見てみると、辺り一面が山、山、山で、とても離島とは思えないほどのダイナミックな景色です。植生も本州の山とは異なり、まるで東南アジアあたりの異国に来たような感覚です。
荒川登山口から歩くこと45分、距離は3~4kmでしょうか。「小杉谷小学校跡」を通過しました。昔は林業関係者たちがこの辺りで暮らしていたようで、商店や学校もあって賑わっていたようです。

昨日訪れた白谷雲水峡方面への分かれ道である「楠川トロッコ分岐点」を通過しました。
ここから太鼓岩の入り口「辻峠」まで約50分と看板に書いていましたので、白谷雲水峡までは約2時間半~3時間と言ったところでしょう。体力に自信のある人が早朝出発すれば、白谷雲水峡から縄文杉日帰りも出来そうな距離感に思えました。

荒川登山口から歩くこと2時間ちょい、長かったトロッコ道もここで遂に終わりを告げ、ここからは狭くて急な階段を上がって進む登山道に変貌します。
縄文杉へのアプローチは、ここからが本番と言っても良いでしょう。巨大な樹木も増えて来て、より一層の屋久島らしさを感じることもできます。

登山道に入ってから約15分で、ハート型で有名な切り株「ウィルソン株」に到着しました。ウィルソン株は中に入ることもできます。周りにはベンチもあり、休憩スポットにもちょうど良いです。
下の写真は縄文杉からの帰りに撮ったものです。お昼頃だと日差しがいい感じに切り株の中に入って、きれいなハート型が見えました。

ウィルソン株を過ぎると、更に急な登り坂で標高を上げていきます。立派な巨木が幾つも現れて、これが縄文杉か!って思いますが、今、目指している縄文杉はまだ先でした。
昨日の白谷雲水峡から太鼓岩コースと同様に、苔むした森の中を延々と登っていきます。

この日の屋久島は天気が良くて、昨日は太鼓岩から少しの間だけしか見えなかった宮之浦岳や永田岳の山頂を見ることができました。電波は圏外ですが、スマホのGPSを見るには縄文杉まであと少しのようです。
縄文杉に近づくにつれて、小川を越えたり、急な階段を昇り降りしたり、まるでアスレチックみたいな感じの雰囲気の登山道になってきました。小川の水量は少なかったですが、増水したら長靴が無いと渡るのが難しくなるかもしれません。

そして、荒川登山口から歩くこと4時間弱、遂に縄文杉が見えてきました。
植生保護のため、現在は縄文杉を間近で見ることはできず、周囲に設けられた展望デッキからその姿を見ることになります。
展望デッキは縄文杉の真ん前に設けられている他に「北側展望デッキ」、「南側展望デッキ」が整備されていましたが、私が訪れた2022年9月末時点では、北側展望デッキは崩落のため通行止めとなっていました。
まずは、南側展望デッキに上がって縄文杉を見てみます。

歩いた距離が長いだけあって、ここまで来れただけでも大きな達成感がありますね。南側展望デッキは縄文杉から少し遠いのですが、その巨大な姿は遠くからでも存在感がありました。天気も良くて気温もちょうど良く、爽やかな木漏れ日を心地よいです。
次は下に降りて、もっと近くの展望台から縄文杉を見てみましょう。

正面の展望デッキに降りてきました。
途中の通路からも迫力ある縄文杉を見られますが、やはり真正面からが一番迫力がありますね。1本の杉の木とは思えないくらいのスケールに圧倒されます。
ここで休憩がてら30分ほどゆっくり縄文杉を見てました。荒川登山口から縄文杉までの所要時間は、私の足では休憩を含めて約4時間。屋久島の大自然を感じながら楽しく登山できました。

午前10時を過ぎた頃から、縄文杉が周辺が混み合ってきたので下山します。
逆に、午前10時までは1~2名で登ってきた人がほとんどで、静かな縄文杉をゆっくりと見ることができました。もちろん無理は禁物ですが、登山に慣れていてそこそこのペースで歩けるなら、登山と組み合わせて山で1泊するか、荒川登山口の始発バスに乗り、午前9時半までに縄文杉に到着するペースで歩くことがオススメです。

マイナスイオンもたっぷりと浴びたところで、早めの昼食を取って山を下ります。時間に余裕があったので、登山道の途中にある「夫婦杉」や「ウィルソン株」を見ながらのんびり下山します。
帰路は午前10時過ぎに縄文杉を出発して、約2時間でトロッコ道分岐点に到着。小休止してトロッコ道を約2時間歩き、14時15分に「荒川登山口」のバス停に戻って来ました。

帰りのバス第1便は15時ちょうどの出発でした。約40分待って、やって来たバスに乗り込みます。
帰りも同じく「まつばんだ交通」の大型バス。相変わらずのハイペースで峠道を攻めて、「屋久杉記念館」までを30分で結びました。

せっかくなので屋久杉記念館にも立ち寄ってみます。
屋久杉記念館では、昔に運行していたトロッコや屋久島の自然環境について展示されていました。小さい建物でしたので、15分ほどで一通り展示物を見ることができます。
今日は約22kmも歩きました。早めにキャンプ場に戻って、夕食の準備と買い出しをします。

とにかくお腹が空いたので、夕食は宮之浦地区のスーパーで食材を調達しました。
牛肉、豚肉、砂肝にご飯と玉ねぎという肉づくしですが、体を動かした後の食事は最高ですね。夕食後はのんびり焚火をしてから近くの旅館で温泉に入って、早々に寝ました…

【屋久島3日目 (最終日) ・・・ 】

そして迎えた屋久島旅行最終日。特に予定も無く、帰りのフェリーもお昼頃の出発なので、キャンプ場周辺でゆったりと午前中を過ごします。朝食後は、キャンプ場から5分歩いて屋久島の海岸に出てみました。
何もないけどキレイな海、森、川を見ながらノンビリしてました。

たまには、こういう何もしない時間も良いですね。9月末とは言え、日中は30℃近くまで気温が上がり暑さを感じます。
午前11時過ぎにテントを撤収してバイクに積み込み、3日間お世話になった「屋久島キャンピングパーク」を後にします。先に宮之浦港へ行ってフェリーの乗船手続きを済ませ、宮之浦港入口にあったお店で昼食を取りました。中々食べられない「トビウオの唐揚げ」を注文。揚げたてで美味しかったです。

昼食後は宮之浦港に戻り、13時ちょうど出発の「フェリー屋久島2」に乗って屋久島を後にします。

「フェリー屋久島2」は屋久島(宮之浦港)~鹿児島(鹿児島港)を約4時間で結びます。
船内は豪華で広々とした造りになっていて、ゆったりと船旅を楽しめます。この日はとっても天候が良く、種子島や薩摩硫黄島などの島々のほか、海鳥も見ることができました。

船内にはシャワー室も付いていたので、夕方、シャワーを浴びて汗を流しました。
外に出たら、近くに桜島が見えていて戻って来たことを実感します。長かった旅もいよいよ終わりですね。下船準備をしてバイクに跨ります。

鹿児島港で下船後は夕方の帰宅ラッシュと重なり、スムーズに移動できなかったですが、無事に当日中の帰宅を果たしました。
バイクでの屋久島+鹿児島港周辺の走行距離は約230km。離島の旅にしては結構な距離を走りましたが、屋久島の自然、温泉、食事…など堪能できて満足な旅となりました。もしまた屋久島に来る機会があれば、九州最高峰の山「宮之浦岳」登山に挑戦したいですね。
 ≪ おわり ≫